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目薬のはなし(ドライアイについて)

 わたくしはかなり強度のドライアイである。ドライアイの治療はいろいろあって、よく使われているものは以下のようになる。
 1)目薬(後述)
 2)涙点プラグ(下涙点にシリコン性のプラグを局所麻酔下に入れる。取り外し可)
 3)特殊繊維による保湿
など。シェーグレン症候群(膠原病の一種)などの重症のドライアイでは、涙液の分泌不全による乾燥がおおいが、通常のドライアイは蒸発がはやいことが原因である。
 なので、通常は点眼を頻回におこなうことになるが、問題はこの点眼薬の種類である。むかしはコンドロイチン硫酸(コンドロン)がよく用いられていた。今は、ヒアルロン酸の点眼液(ヒアレイン、ティアバランスなど)が好んで用いられる。これは保湿作用や傷ついた角膜の修復作用があるといわれている。単純な乾燥感の軽減には人工涙液(マイティアなど)が用いられる。
 しかし、ドライアイでは、薬剤による角膜障害がよく生ずることが知られている。ので、防腐剤を含まない点眼液の使用が推奨されるのだが、残念ながらヒアルロン酸点眼液にも人工涙液にも通常は防腐剤が用いられているので、そのようなものの使用はあまり好ましくない。といいつつ、厚労省はこれらの点眼を保険適用にしているのだ。
 防腐剤を含まない点眼には以下のようなものがある。
・ヒアレインミニ (0.1%と0.3%のものがある)
・ソフトサンティア
 ヒアレインミニは一回使い切りのヒアルロン酸点眼である。ここで注意しなければならないのは、ヒアレインミニには「ドライアイ」における健康保険が適応されていないことである。すなわち、これを用いるときには「シェーグレン症候群」の保険病名(健康保険が支払われるための病名)をカルテに記載する必要がある。また、ソフトサンティアは、塩化ナトリウムと塩化カリウム、そしてホウ酸のみを含む人工涙液であり、防腐剤を含まないために10日前後で一本を使い切らなければならない。そして、残念なことにこれは健康保険の適応とはなっていないOTC(over the counter)薬、つまり薬局で購入できる薬剤となっている。10本単位で、1500円から2000円のあいだで売られているようだ。納入価はだいたい1000円前後のようである。

 だが、はなしはこれで終わらない。防腐剤がなければいいのかというと、決してそうではないからである。頻度は稀らしいのだが、ヒアルロン酸じたいにアレルギーを持つばあいがある。このばあいは、ソフトサンティアのみの点眼として、症状がよくなるかどうか観察するという方法で診断をすることになる。どうしてこのようなことを書くかというと、どうやら筆者じしんがこのヒアルロン酸のアレルギーを持っているらしいのだ。ヒアレインミニを使用していたのだが、点眼後に眼の違和感と乾燥感をかえって感じ、使用し続けていたらどうやら結膜炎を起こしたようなのだ。ソフトサンティアのみの点眼とすることで症状がよくなったため、どうやらヒアレインに対するアレルギーを持っている、と判断するのが妥当なようだ。なので、まずは防腐剤をふくまない点眼の使用がお勧めなのだが、それでもダメなばあいもあることはいちおう知っておいた方がよい。いちばん無難なのはソフトサンティアのみの使用である。しかし、涙液分泌不全のあるシェーグレン症候群のかたの場合、たいていはソフトサンティアのみでは不十分である。

 なお、不適切な眼鏡の使用、パソコン作業のしすぎ(VDT症候群)によっても、ドライアイは悪化する。近距離、とくにブラウン管や液晶をながく眺める仕事の方は、筆者のように近距離用の眼鏡を信頼できる眼鏡店で作成することをお勧めする。

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2005年12月20日 20:20に投稿されたエントリーのページです。

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