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村上ファンド

 来週、強制捜査が入るようであるが。

 このファンドが今の日本経済に対して果たしている役割はどうなのだろう。本来、投資というのは優良企業に長期になされるものか、あるいはハイリスクで資金の集まりにくいベンチャーに少額の投資を集めることでリスクを分散しつつハイリターンをねらう、というものだと筆者は理解しているが、アメリカで'80に起こった企業買収の嵐は、結局レバレッジド・バイアウトという、買った企業を生かすのではなく分解して、しかも従業員の給与を落として儲ける、という、まさに弱者を搾取するものであった。そして今の日本で起こっている株式買収も、この延長線上にある、つまり、事業開拓のためではなく、親会社・子会社の資本(資産)関係が逆転しているところに目をつける(ホリエモンのニッポン放送買収がそうだった)とか、企業が乗っ取り防止のために自社株を買うことに伴う株価の上昇に対して売り抜けるとか、少数の「勝ち組」に対してだけ還元されるようなかたちで投資を行ってきた、というのが筆者のみかたである。
 まあ彼はプロだから当然なのだが、スイスの山村氏の分析にまったく同感している。

 なぜ村上が刺された(刺されそう)か、というと、これは小泉政権の任期満了に伴う求心力の低下によって噴出している「勝ち組への不満」に対するガス抜きでしかない、つまりこれは佐藤優のいう「国策捜査」いがいの何物でもないのでは、というのが筆者の見方だ。筆者がほかに関心のあるのは、もし村上が刺されたときに、だれが損害を被るのか、ということだが、村上ファンドはそもそも数億円単位の出資しか受け付けなかったらしいし、投資していたのも大企業等の資産運用部が多いような話もある(仕事ちゃんとやってんのか??)。回り回って彼に投資を依頼していた会社の株主に損害のつけがまわってくることもなくはないのだろうが、カネ自体は別のファンドへ流れるだろうし、一般庶民がこれで何らかの影響を受けることは考えにくい。感情的には(残念ながら筆者も含めて)「ザマーミロ!」と思う人間が大半だろうから、逆に村上ひとりがスケープゴートとなるだけで、経済界の問題や国家の経済政策の問題点は、かえって隠蔽されてしまう危険性がたかいのも、また事実なのではないか。

>山村さん

いや、プロレタリア的なのです(笑)

 必要な面があるとしても、結局所得格差を開大させてるだけの存在でしょ?
 もちろん、村上ひとりを消しても解決しない問題だけれども。。。

>ポー助さん

>誰かが誰かを生け贄にする

 もっと悪らつな資金運用をしているのはたぶん外資系ファンドでしょう。筆者の自宅のちかくにその手の企業がたくさん入っているビルがありますが、朝夕にはタクシーチケットを使って通勤する日本人・外人を多くみかけます。
 もちろん、小口株主がおおい日本企業のなかで、コーポレート・ガバナンスの必要性を喚起しているという意味で、ファンドの存在を有意義なものとして認める、そういう冷静な議論も必要です。
 村上が刺されたのはやはり知名度があり過ぎたからでしょう。気の毒です。
(一方で「ザマアミロ」と思わなくもないですけど)

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コメント (2)

スイスの山村:

この問題になると、反応が突然プチブル的なんだよなぁ...。
彼のような人間も、必要な面があるのだよ。価格裁定が成り立つためとか、居眠りしている会社役員に本気で会社を成長させるように促すとか。

ポー助:

>逆に村上ひとりがスケープゴートとなるだけで、経済界の
>問題や国家の経済政策の問題点は、かえって隠蔽されてし
>まう危険性がたかいのも、また事実なのではないか。

同感です。
BSEの問題になった時に、政府は一体?どれだけの調査をしたのか? 隠蔽したからこそ、明るみに成らないまま問題をないがしろにしたのでは、無いでしょうか?
やはり、スケープゴードに見立てて、誰かが誰かを生け贄にする社会。。悲しいです。。

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2006年06月03日 13:05に投稿されたエントリーのページです。

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